カイロプラクティックは120年前にアメリカで誕生し、背骨や骨盤のゆがみ(サブラクセーション)から生じる神経機能異常に着目した施術法です。薬や手術に頼らず、手技によって背骨や骨盤のゆがみを矯正することで神経の流れを正し、症状を改善だけでなく、正しい神経機能に整えることで患者本来の自然治癒力を高め、健康な身体に導く自然療法でもあります。
「カイロプラクティック」はギリシャ語で、カイロ=手、プラクティック=技術 を意味する造語です。
世界保健機関に認められている
カイロプラクティックは1997年に世界保健機関(WHO)に正式に認められた代替医療です。現在では約100カ国以上に広まり、アメリカ、カナダ、イギリスなどの先進国40カ国以上では法律においても認可されています。これらの法整備の済んでいる国においてのカイロプラクターは医師もしくは準医師としても認められているため、公的保険や民間の保険が適用され、レントゲン撮影などによる診断権も認められています。国際的に認められたカイロプラクターになるには専門の大学で基礎医学、画像診断学、心理学、生体力学、栄養学など、4200時間以上の専門教育課程を経たのちに、各国で定められた試験に合格する必要があります。晴れて試験に合格すると、アメリカ圏ではD.C.(ドクターオブカイロプラクティック)という称号、イギリス圏ではB.App.Sc (Bachelor of Applied Science) とB.C.Sc (Bachelor of Chiropractic Science) という2つの学位を発行しております。 DCもBCも国際的には同等に扱われています。DCは第一専門職学位つまりプロフェッショナル系の称号であり、BCはアカデミック系学位であります。当院の施術者は後者の2つの学位を取得しております。
日本におけるカイロの現状
現在日本ではカイロプラクティックの法整備がされていないため、国際的に全く認められていない者までもカイロとして営業を行っています。そのような者を含めると日本国内では2万人以上がカイロを名乗って施術をしていますが、国際基準を満たした正規のカイロプラクターは現在国内に0.04%の800人程度しかおりません。この現状には世界のカイロプラクティック界でも非常に問題視されています。現在国内では国際基準を満たしたカイロプラクターのみが登録できる日本カイロプラクティック登録機構(JCR)を設置しており、登録者名簿を厚生労働省に提出し、一般公開も行っております。日本国内でカイロプラクティックを受ける際はこちらを参考にして頂くと非常に安全で正しいカイロプラクティックを受けることができます。
カイロと整体の違い
整体とカイロプラクティックの違いはよく患者様からもご質問があります。まず整体とは日本や中国の手技療法が混合され伝承された民間療法で確固たる定義や枠組みがありません。そのため、体を整えるのであればそれは全て整体となります。そのため大きな枠組みで捉えればマッサージなども整体となります。基準も枠組みもないため、世界的にも「整体」を呼ばれる正式な職業名もなく、当たり前のことですが国家資格なども存在しません。それに対しカイロプラクティックはアメリカで120年前に誕生し、高度な教育機関や研究も進んだ自然療法です。現在カイロプラクティックはWHOに認められた代替医療です。先進諸国では国家資格という枠組みも存在し、背骨と神経系に着目し治療を行うという定義もあります。
背骨の重要性
神経は筋肉、内臓、血管、皮膚など体のあらゆる器官をコントロールをしています。各部位か痛覚や触覚などの情報を神経を介して正確に脳に伝え、脳からの指令もまた神経を介して伝達しています。もし神経に問題が生じると情報を受け取ることも、脳からの指令にも影響が出ることで身体は正常の働きが困難になります。神経はたった4g程度の圧がかかるだけでも、通常の半分程度の働きしかできなくなるほど繊細です。そのため、それほど重要な神経を保護しているのが背骨です。この背骨に歪み(サブラクセーション)が生じると、神経は情報の伝達が妨げられます。
カイロプラクティックではこの背骨の歪み(サブラクセーション)に着目し、歪みが生じている部位に、手技によって調整を行います。歪みが解消された背骨は神経の流れを正常にすることで、自然治癒力を最大限発揮できるようになります。あくまでカイロプラクティックは患者様の自然治癒力を最大限高める手助けを行います。